元日本代表の主将は懐が深く、発する言葉にも深みがあった―
2020年11月22日、本校の体育館において、ふじみ野高校、西武台高校、県立坂戸高校、寄居城北高校の参加(男子22名、女子14名、MG6名)によるハンドボールクリニックが行われました。当イベントは、1年生の女子部員、川田侃央さんの主体的な働きかけによって立ち上がりました。そして、日本財団の主催する「HEROs LAB」の全面的なバックアップを得て、参加選手は同じTシャツに袖を通し、拍手で講師の東俊介(あずましゅんすけ)氏を迎え入れました。
日本財団の石谷望氏によると、プロジェクトの柱にしているスポーツの(対面での)イベント開催が今年初なら、東氏がHEROsアンバサダーとして高校生にハンドボールを指導するのも初めてとのこと。初めて尽くしの緊張感を持ちつつも、色めき立つ高校生の声に会場の空気は包まれていきました。
東氏は、石川県出身のハンドボールプレーヤーで、コミュニケーションを信条とし、強豪大崎電気でプレーをされていました。日本代表の主将を務めた経歴を持ち、現在は経営コンサルタントなど、ビジネスマンとしても社会貢献されています。指導は一貫して競技の本質に根差したものでありながら、高校生の全人的な成長に軸足を置いたコーチングでした。参加者からは、「もっとよく考えて練習しなければならないと思った」や「ハンドボール以外の取り組み方も見直したい」などのコメントがあがっていました。
落ち葉舞う時節に、スポーツを通じて「なりたい自分になるため」、熱量のある言葉を共有できたことはかけがえのない経験でした。
(ハンドボール部 顧問 荒木 竜平)