3年生選択科目「政治・経済」の授業では、2学期より「日本国憲法の基本的人権~幸せに生きるための権利とは~」をテーマに学習しています。今回は単元のまとめ的な活動として、「現代または近未来における、現代社会の諸問題を解決に向かわせられるような新しい人権を考案してみよう」という主題で探究的な学習を実施しました。
本日は、『まんが こども六法 開廷!こども裁判』(講談社)の監修代表である飯田亮真先生(大阪弁護士会所属)にお越しいただき、生徒たちの発表を聞いていただきました。
まず、生徒たちは、飯田先生の前で考案した新しい人権についてスライドで発表しました。そして発表後に、飯田先生から生徒の発表に対する批評的な質問(その新しい人権を憲法上の権利として認めた場合に、反対に発生しうる問題についてどう考えるか等)をしていただき、生徒がそれに答えるといった形で質疑応答を行いました。
専門家からの鋭い質問に戸惑っていた生徒もいましたが、必死に思考し、自分たちの考えを表明できるようになり、現代社会の諸問題について、飯田先生を交えながら大変深い議論ができた2時間となりました。
生徒の感想(抜粋)
○「議論がすごく楽しかったので、またやりたいです。」
○「同性婚や選択的夫婦別姓を(憲法上の権利として)認めると、一夫多妻制や近親婚も認める必要があるのではないかという議論に非常に興味を持ちました。少数派を認めよう、受け入れようという風潮の中でどこまで受け入れるべきか、何がタブーとされるのかという問題は個々の価値観や考え方によって様々であり、感情論で何とかできるものでは無い非常に難しい問題であると思いました。」
○「お話の中であった新しい人権が憲法と同じ扱いを受け、それに違反すれば法律ですら無効にできるということを初めて知るとともに、驚きでした。これらを成り立たせるためにも時代に適応させた新しい考えが必要になるため、これから視点を広く持っていきたいです。」